対決クラシック  フタコトミコト

フタコさんとミコトくんの クラシックの語らい

Complete Columbia Album C



ミコト:
マーラー苦手だなぁ。

フタコ:
あたしも。

ミコト:
懐かしいね、我々が出会ったのがマーラーのコンサートだったという。終演後、同じタイミングで、

フタコ:
「ふーーー」っと深いため息(笑)。

ミコト:
「あなたもダメですか、マーラー」って僕が声かけたのがきっかけという。

フタコ:
ネガティブなものでつながるってのも、あんましいいもんじゃないわよね。

ミコト:
でも、1番っていいよね。あと、「大地の歌」もいい。

フタコ:
どれも、ワルターさんが振っているのに触れていたのがよかったのかもね。

ミコト:
これは、モノラルの方だけど、マーラーの「異常」なところを「好ましい特徴」に変換しているところは全然変わらない。あぁ、「音楽的に」面白いんだ、って気づかされる。

フタコ:
それが、ステレオだと、もっとはっきり、メリハリをもって聞こえるのよね。

ミコト:
たぶん、ステレオが録音されてなかったら、これが古典的な演奏って言われてたと思うよ。それくらいきちっとまとまってる。モノラルならではの特徴、ってのが見つからないのが、難点と言えば難点だけど。

フタコ:
ほんと、長生きしてくれて感謝よね。 50年以上も前の録音で、いまだにファーストチョイスになるって、なかなかないことよね。

ミコト:
ワルターの音楽家としての成長を見てると、本当に、一日一日、密度高く生きてきた人なんだろうなって思うよ。人間として見習いたいよ。

フタコ:
ほんと、会ったことあるようなこと言うわね。

ミコト:
音楽を通じて会ってるようなものだもの。


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